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<明日から精神障害者> 精神障害者2008-07-13 Sun 04:25 「精神障害者手帳の手続きをしておきますから」 低い声が心地よい精神科医がそう言っていた。ぼんやりとソレを聞いた。 毎朝、キャーーーーーーーーーー!!と言っては押すタイムカード 時間は7:00分本当にピッタリセーフだ。純子には3人の息子がいて、 その世話もそうとうな労働となっている。 「37.5℃かぁ・・」 半年近く熱が下がらない。 病院で解熱のための点滴をうけながら仕事をする日が多く続いてた。 それでも昇格したてで、お客様からの予約もようやく増えて毎日が 楽しくてたまらないアタシ♪ 正直、37.5℃ぐらいの熱なんて点滴で下げてしまえば良い。 ソレはこれっぽっちも気にしてなかった。 ソレより最近、夫の機嫌が悪いことの方が気になった。 なんだかいっつも怒ってる。ワケがわかんない。 うるさくてたまらなくなって、別の部屋に逃げ込んだら追いかけてきて 逃げるな!!と怒る。 37.5℃の熱が辛い・・と感じるのは我が家の中のことになっていた。 |
<明日から精神障害者>お腹がすいたよ お母さん2008-07-16 Wed 00:11 |
<明日から精神障害者>◆夫の苦悩2008-07-16 Wed 01:00 一年ほど前、両親たっての頼みで同居することになったにも関わらず、 両親は純子の不満を募らせ、仕事から帰ってくる度に不満をもらす ようになっていった。 玄関はひとつの二世帯住宅、一階を両親がつかい、 自分達は二階を使っている。二階の生活スペースに行くには、 必ず玄関横の両親の居間の前を通らなければならなかった。 毎日続く不満が苛立ちを増加させていった。 「両親にも、いい嫁だと認めて欲しかった」 元来の亭主関白タイプにさらに拍車がかかった。 仕事を早く終わらせ、家に仕事を持ち帰ることができるよう パソコンを買い与えた。しかし、その吸収力の速さに嫉妬し、 純子がパソコンを操作しているときは常に怒りを押さえることになった。 純子がパソコンを操作していた時、ワクワクとした声で 「ねえ見て!これがチャットってやつらしいよ!」 満面の笑顔に、手のひらをちょいちょいとやってる。 絶対に見ない。誰が見るかそんなモノ! ずいぶんの間、自分には向けられてない純子の満面の笑顔。 パソコンの画面にむかって実に楽しそうに笑ってる。 話しているのが男なのか、女なのかは不明だが、はるか昔 自分に向けられたあの笑顔は、無音の画面に向けられ、悔しかった。 パソコンなんかで遊んでないで、もっときちっとしろ!! 子供の面倒も!食事も!掃除も!片付けも! お前はダラシナイんだ!お袋がお前にこぼすのももっともだ。 もっとお前がしっかりやっていれば・・・ もっとお前が両親の言い分を理解してやれば・・ 「お前が、悪い」 アタシにはこう聞こえた。 「すべて、お前が悪いんだ」 |
<明日から障害者>◆崩壊していく心と体2008-07-16 Wed 13:34 半年以上も解熱の点滴を打ちに行っている純子。 会社が見かねて10日間の休暇をくれた。 「ねぇ 熱が下がらないよ。苦しい。しんどい・・」 独り言を言ってい見る。 仕事を休んでみても、37.5℃の熱は一向に引かない。 それどころか、仕事に没頭している間をうばわれて余計に体調がきになる 「ただいまー!おかあさーーん!」 子供たちが帰ってきた。精一杯可愛がって育ててきた子供たち。 だけれど、今その存在が「苦しい」 子供たちが学校の連絡事項、保育園で起こった事を大声で 我先にとしゃべりだす。 おかあさん!おかあさん!ねえおかあさん! 「うるさい。しゃべるな。」 言ってしまった。 画面。文字。誰だかわからない人たちの集まる空間に逃げ込んだ。 >あれ〜、今日仕事休み? >風邪ひいたの?寝てなくて大丈夫?! >病院行った?? ここには、心配してくれる人がいる事が嬉しかった。 「風邪ひかないと思ってたケド、ひいたよ〜♪バカ卒業(笑)」 癒してくれるのは、チャット仲間。 >お疲れ!明日も仕事頑張ってね! そんな簡単な言葉で、このどんよりとした家の空気までも軽くなったんだよ。 この空間を手放したくなくて、精一杯元気にチャット。 暗いヤツって思われたくない。この空間にまで現実を持ち込みたくない。 完璧ではない私を知ってくれているのは、ココの仲間たちだけだった。 そして夫の帰宅。もっとも緊張する時間。 こんな風になったのは、いつからだろう・・ 怖い 今日はどんなことを怒りにくるの? |
<明日から障害者>◆失われた記憶2008-07-17 Thu 15:09 健康診断を受けてみた。結果はいたって健康。 微熱がある事、免疫機能が低下していること意外は まったく問題ないですよと言われてしまった。 「健康」だと家族に伝えるのが怖い。 最近特に家族から言われるようになった 『気持の持ちよう』『気持の問題』って言葉が脳裏をうめつくす。 「アタシやっぱり、だらしないダケなんだ・・」 この時、医者から「健康です」を言い渡されてしまったことで 逃げ場は完全に無くなった。 その事に本人が気がついたのは、10年後。 今、この小説を書いているこの時知った。 「ああ。こうやって私を追い込んで行ったんだなぁ」 「健康です」を伝えられた日 いつものように義理母、義理父に呼ばれとどまることの無い アタシへの怒りをぶちまけれられていた。 「一時間たった。たぶんもう終わる・・」 罵倒は大抵一時間程で終わることが多かったため、ホッとした矢先。 『もう終わると思っているんだろ!!!』 と義理母。男言葉だった。 アタシはもっともっと心を閉ざそうとした。 いつものように。昨日チャットして楽しかった出来事、 新しく考えた企画の事などを一生懸命考えていた。 一生懸命考えている5分と、一生懸命誤っている5分では 時間の長さがまるで違うから。 一生懸命誤っても、また明日には同じ事で一生懸命誤らなきゃならない。 アタシが健康であることが決まってしまった今、一生誤らなきゃならない。 「アタシの体。どうして思う通に動かないの?」 「健康です」を夫に伝えた頃から、はっきりした記憶が無い。 そっと家を出、乗っていた車を捨て、アタシは逃走した。 4章失われた記憶 | ![]() |
